【2026年最新調査】「写真の点数が多い」が不動産会社選びの決め手に──問い合わせ率を劇的に変える写真戦略の全技術

「なぜ、うちの物件は問い合わせが来ないのか」──その答えは、意外なほどシンプルかもしれない。

不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)が2025年10月に発表した最新調査によれば、物件契約者が不動産会社を選ぶ際に最も重視するポイントは「写真の点数が多い」であり、この傾向は直近3年間で過去最高を記録している。かつて重視されていた「店舗のアクセスの良さ」は2年連続で減少し、顧客の関心は「立地」から「情報の質」へと明確にシフトしている。

本記事では、この調査データを起点に、写真枚数と問い合わせ率の相関関係を紐解きながら、不動産賃貸仲介業者が今すぐ実践できる「写真戦略」を徹底解説する。


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調査データが示す「写真の点数」の圧倒的な重要性

不動産会社を選ぶポイントで「写真の点数が多い」がトップに

RSCの「不動産情報サイト利用者意識アンケート」(2025年調査、有効回答948名)によると、物件を契約した顧客が「問合せや訪問を行う際に不動産会社を選ぶポイント」として挙げた項目で、「写真の点数が多い」が第1位となった。

注目すべきは、この項目が「選ぶポイント」だけでなく「特に重視するポイント」でも同様にトップを獲得している点だ。つまり、顧客は単に写真が多いことを「良いこと」と認識しているだけでなく、実際の行動決定において最も重要な判断基準として位置づけているのである。

店舗立地より「物件情報の質」を重視する時代へ

同調査では、もう一つ見逃せないトレンドが浮かび上がっている。「店舗がアクセスしやすい場所にある」という項目は2年連続で減少傾向にあり、顧客の判断軸が「不動産会社の物理的な利便性」から「オンラインで得られる物件情報の質」へと移行していることが読み取れる。

この変化は、コロナ禍以降のオンライン化の進展と無関係ではない。同調査によれば、「オンライン契約」の利用意向は3年連続で増加し、2025年調査では過去最高の42.2%に達している。顧客は店舗に足を運ぶ前に、オンライン上で物件を絞り込む傾向を強めており、その際の最重要判断材料が「写真」なのである。


なぜ写真の枚数が問い合わせ率に直結するのか

心理学的背景:「情報の非対称性」を埋める視覚情報

不動産取引には、売り手(不動産会社)と買い手(顧客)の間に「情報の非対称性」が存在する。物件の実態を知っているのは不動産会社であり、顧客は限られた情報から判断を下さなければならない。この不確実性を減らす最も効果的な手段が、豊富な視覚情報──つまり写真である。

人間の脳は、テキスト情報よりも視覚情報を約6万倍速く処理するとされる。物件情報のテキストを読み込むのに数分かかる顧客でも、写真であれば数秒で物件の雰囲気を把握できる。写真枚数が多ければ多いほど、顧客は物件の全体像を正確に把握でき、問い合わせへの心理的ハードルが下がるのだ。

行動経済学的背景:「損失回避」を軽減する効果

行動経済学では、人間は「得をすること」よりも「損をしないこと」を重視する傾向(損失回避)があるとされる。物件選びにおいて、顧客が最も恐れているのは「思っていたのと違った」という後悔だ。

写真が少ない物件は、この「損失リスク」が高く見える。顧客は「写真に載っていない部分に何か問題があるのではないか」と疑念を抱き、問い合わせを躊躇する。逆に、写真が豊富な物件は透明性が高く見え、顧客の損失回避バイアスを軽減する効果がある。

競合優位性:「比較検討」における差別化要因

同調査によれば、物件契約までに問い合わせた不動産会社数は平均3.5社、問い合わせた物件数は平均5.5物件である。顧客は複数の物件を比較検討しており、その際に写真枚数の差は明確な差別化要因となる。

例えば、同じ家賃・同じ間取りの物件が2つあった場合、写真が5枚の物件と20枚の物件では、後者が選ばれる可能性が圧倒的に高い。写真枚数は、物件そのものの価値ではなく「情報提供への姿勢」を表すシグナルとして機能し、顧客の信頼を獲得する要素となるのである。


問い合わせ率を最大化する「最適な写真枚数」とは

大手不動産ポータルサイトの推奨枚数

大手不動産ポータルサイトでは、物件掲載時に推奨される写真枚数として「最低20枚以上」を基準として設けているケースが多い。上位表示されやすい物件の傾向を分析すると、30枚以上の写真を掲載している物件が反響率において優位に立つ傾向が見られる。

部屋タイプ別・推奨写真枚数の目安

物件タイプによって、顧客が求める情報量は異なる。以下は、反響率を高めるための推奨写真枚数の目安である。

ワンルーム・1K(単身者向け):15〜20枚

  • 居室(複数アングル):4〜5枚
  • キッチン:2〜3枚
  • バス・トイレ・洗面:3〜4枚
  • 玄関・収納:2〜3枚
  • 外観・共用部:3〜4枚
  • 周辺環境:2〜3枚

1LDK〜2LDK(カップル・DINKS向け):20〜30枚

  • 各居室(複数アングル):6〜8枚
  • LDK(複数アングル):4〜5枚
  • キッチン:3〜4枚
  • バス・トイレ・洗面:3〜4枚
  • 玄関・収納・バルコニー:3〜4枚
  • 外観・共用部:3〜4枚
  • 周辺環境:3〜4枚

3LDK以上(ファミリー向け):30〜40枚

  • 各居室(複数アングル):8〜12枚
  • LDK(複数アングル):5〜6枚
  • キッチン:4〜5枚
  • バス・トイレ・洗面:4〜5枚
  • 玄関・収納・バルコニー:4〜5枚
  • 外観・共用部:4〜5枚
  • 周辺環境:4〜5枚

「枚数至上主義」の落とし穴

ただし、単に枚数を増やせば良いというわけではない。同じアングルの写真を複数掲載したり、ピントがぼけた写真を含めたりすることは、むしろ逆効果となる。顧客が求めているのは「枚数」ではなく「情報量」であり、1枚1枚が異なる情報価値を持っていることが重要だ。


問い合わせ率を高める「撮影すべき写真」の優先順位

顧客が最も見たい写真とは

同調査の「物件情報以外に必要だと思う情報」という設問では、「周辺情報」が全体でトップとなり、「災害の危険情報」「地盤の強さ(固さ)」といったハザード関連情報が上位を占めた。

この結果は、物件写真においても示唆的だ。顧客は室内写真だけでなく、「この場所に住んだらどのような生活になるのか」をイメージできる情報を求めている。以下に、優先度別に撮影すべき写真を整理する。

優先度A:必須の基本写真(最低限これだけは押さえる)

1. 外観写真 物件の「第一印象」を決定づける最重要写真。建物全体が収まるアングルで、できれば晴天時に撮影する。夜間のライトアップ写真もあれば、帰宅時のイメージが伝わりやすい。

2. 居室(リビング・寝室) 最も広く見えるアングルを選び、部屋の対角線上から撮影する。窓側から撮ると自然光が入り、明るい印象になる。

3. キッチン 調理スペースの広さ、収納量、設備(コンロの口数、食洗機の有無など)が分かるように撮影する。

4. バス・トイレ・洗面 清潔感が最も重要。水回りの写真は「この物件が丁寧に管理されているか」を判断する材料となる。

優先度B:差別化につながる付加価値写真

5. 収納スペース クローゼット内部、シューズボックス内部など、実際の収納量がイメージできる写真。扉を開けた状態で撮影することで、奥行きや棚の数が伝わる。

6. バルコニー・眺望 バルコニーの広さと、そこから見える景色を撮影する。眺望は物件の大きな付加価値であり、「この景色を見ながら生活できる」というイメージを喚起する。

7. 共用部(エントランス・廊下・ゴミ置き場) マンションの管理状態を判断する材料。エントランスの清潔感、オートロックの有無、宅配ボックスなどの設備が分かる写真は訴求力が高い。

優先度C:他社との差別化を決定づける情報写真

8. 周辺環境(最寄り駅・スーパー・コンビニ・公園など) 物件から最寄り駅までの道のりや、周辺の生活利便施設の写真は、顧客が「生活イメージ」を具体化する上で非常に有効。特にファミリー向け物件では、学校や公園の写真が重視される傾向がある。

9. 設備詳細(インターホン・給湯パネル・コンセント位置など) 細かい設備情報は、物件検討の最終段階で重要になる。「この物件は細部まで情報を開示している」という信頼感を醸成する効果もある。

10. 採寸の参考になる写真 家具配置をイメージするために、部屋のサイズ感が伝わる写真は重宝される。例えば、コンセントの位置関係が分かる写真があれば、顧客はテレビや家具の配置を具体的に検討できる。


プロが実践する「反響率を上げる撮影テクニック」7選

1. 撮影は「10時〜14時」の自然光で

室内撮影は、太陽光が十分に入る10時〜14時の時間帯がベスト。特に南向きの部屋は、この時間帯に撮影することで、最も明るく魅力的に映る。曇天時はフラッシュを補助的に使用するが、直接当てると不自然な影ができるため、天井にバウンスさせる「天井バウンス撮影」が有効だ。

2. 「対角線構図」で部屋を広く見せる

部屋を撮影する際は、対角線上に立ち、反対側のコーナーを狙うと、最も広く見える。正面から撮影すると奥行きが伝わりにくく、実際よりも狭く見えてしまう。

3. 「目線の高さ」で生活感を演出

スマートフォンでの撮影時、つい高い位置から見下ろすように撮影しがちだが、これでは「空間を俯瞰した写真」になり、生活イメージが伝わりにくい。目線の高さ(床から約150cm)で水平に撮影することで、「この部屋で過ごす自分」をイメージしやすくなる。

4. 「3点透視法」で奥行きを強調

キッチンや廊下など、奥行きのある空間を撮影する際は、「3点透視法」を意識する。手前に近いものを大きく、奥に行くにつれて小さくなるように撮影することで、空間の広がりが強調される。

5. 「余白」を残して圧迫感を軽減

写真の四隅いっぱいに被写体を入れようとすると、圧迫感のある写真になる。上下左右に適度な余白を残すことで、ゆとりのある印象を与えることができる。

6. 水回りは「清掃後」に撮影

水回りの写真は、物件の印象を大きく左右する。撮影前には必ず清掃を行い、水滴や汚れを拭き取ってから撮影する。鏡がある場合は、撮影者が映り込まないアングルを選ぶ。

7. 「引き」と「寄り」を使い分ける

全体像を見せる「引きの写真」と、設備や素材感を見せる「寄りの写真」を組み合わせることで、顧客が求める情報を網羅できる。例えば、キッチン全体の写真に加えて、コンロや水栓の詳細写真を添えることで、情報量が大幅に向上する。


写真戦略を「仕組み化」する──継続運用のポイント

撮影チェックリストの作成

物件ごとに撮影漏れを防ぐために、撮影チェックリストを作成しておくことを推奨する。チェックリストには、撮影箇所、必要枚数、撮影アングルの例を記載し、スタッフ誰でも一定品質の写真が撮れる体制を整える。

撮影機材の標準化

スマートフォンでの撮影でも、広角レンズアタッチメントを使用すれば、部屋をより広く撮影できる。また、三脚を使用することで、手ブレを防ぎ、安定した品質の写真を量産できる。

PDCAサイクルの構築

写真枚数と問い合わせ率の相関を定期的に分析し、どの写真が反響に寄与しているかを把握する。例えば、「周辺環境の写真を追加した物件は、問い合わせ率が15%向上した」といった具体的な数値を把握することで、継続的な改善が可能になる。


まとめ──「写真の点数」は単なる数字ではない

本記事で紹介した調査データは、一つの明確なメッセージを発している。顧客は「写真の点数が多い不動産会社」を選んでいる

これは単に「写真を増やせば良い」という表面的な話ではない。写真枚数は、その不動産会社が「顧客に対してどれだけ丁寧に情報を提供しようとしているか」の指標であり、顧客はその姿勢を見ているのだ。

物件情報の鮮度や正確性が求められる現代において、写真戦略は単なる「見栄えの問題」ではなく、経営戦略の根幹である。本記事で紹介したテクニックを一つでも実践することで、貴社の反響率は確実に変わるはずだ。


課題解決のパートナーとして──ハウスコムフランチャイズという選択肢

「写真戦略の重要性は分かったが、日々の業務に追われて手が回らない」「ノウハウはあっても、それを実行する体制がない」──そんな課題を抱える不動産賃貸仲介業者の方は少なくないだろう。

ハウスコムフランチャイズでは、加盟店に対して大手不動産ポータルサイトへの効果的な掲載ノウハウを含む、売上構築のための包括的なサポートを提供している。約200店舗の直営店で培った実践的なノウハウと、本部主催のベンチマークセミナーを通じて、写真戦略を含む集客施策を体系的に学ぶことができる。

また、業務システムの提供からコスト削減支援、法務・会計・労務といった士業支援まで、不動産仲介業の経営課題を多角的にサポートする体制を整えている。

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本記事は、不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)が2025年10月27日に発表した「不動産情報サイト利用者意識アンケート」調査結果を参照しています。